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◇ 藝術学関連学会連合 第16回 公開シンポジウム「疫病と芸術」Epidemic and Art

日時: 2022年6月11日(土) 13:00~17:00
会場: オンライン Zoom 開催
詳細及び申し込み方法: 藝関連トップ:こちら
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参加学会: 意匠学会、 国際浮世絵学会、 東北芸術文化学会、 日本映像学会、 日本演劇学会、
日本音楽学会、 日本デザイン学会、 比較舞踊学会、 美学会、 美術科教育学会、
美術史学会、 広島芸術学会、 服飾美学会、 舞踊学会
主旨: 概要
2019年末に発端し、またたく間に世界に蔓延した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が、社会の仕組みや私たちの日常に大きな変容を迫る中、芸術に関わる諸領域では、人類が蓄積してきた芸術という営みの中に、今般、世界が直面する事態に関わる経験や叡智が探索され続けている。
今回のシンポジウムでは、思想・歴史・実践の三つの観点から、疫病と芸術について考える。

第1部 思想
疫病は、ふだんの人間的営み同様、芸術的営みをも著しく制限する。
その一方で、古来芸術は疫病を表現してきた。しかし近代以降、政治が健康、公衆衛生、出生率、死亡率などの観点から人間の身体を統轄するようになると、疫病を直接表現した芸術だけでなく、何気ない人間生活や風景を描写した芸術でさえ、裏に疫病との対峙・克服を忍ばせた政治性や思想性を帯びざるをえない。
20世紀末、HIV/AIDSの出現とともにあらためて意識された「生政治」、「免疫」の概念は、むしろコロナ・パンデミックにおいてこそもっとも鋭く時代を映し出す芸術上のメタファとはなっていないだろうか。
第一部では、このような問題意識のもと、「疫病と芸術」を思想面から論じ合う。

第2部 歴史
パンデミックの渦中で意識されるようになった、ペスト、疱瘡、衛生と芸術という論点の先に、私たちは、疫病と人類をめぐるいかなる歴史を浮き彫りにできるだろうか。
過去の芸術作品の中に、繰り返された疫病の痕跡を辿り、疫病と対峙することで獲得された世界観や信仰をひもとく。
他方、今般のパンデミックをめぐる思考や経験、記憶は、これからの社会に深く内在し続けるであろう。芸術という営みを通じて私たちはいかなる未来を構想し、実現することができるのか。このこともまた問われなくてはならない。
以上の観点を踏まえ、第二部では、過去と現在を架橋し、私たちの社会における芸術の役割についての議論、疫病を梃子にした芸術創造への新たな展望がひらかれることをめざす。

第3部 実践
この度の疫病により、モダンダンスやコンテンポラリーダンスにおいては、公演の中止、無観客の動画配信、観客数削減、動画同時配信開催などの対応をし、活動を続ける舞踊家へは公的支援がなされた。
ワークショップなどもオンライン開催が増えたが、対面でしか得られないことは多くあり、もどかしい。一方、対面でのリハーサルはマスク装着による視覚嗅覚の遮断や息苦しさがある。ネット上の情報発信が求められつつも、生身の身体が相対することが最重要であり、収束を祈るばかりである。他の芸術領域ではどのような影響があるのだろうか。
第三部では、疫病が芸術実践にどのような影響を与えたのか、今後どのような方向に進むのかを論じ合う。
オーガナイザー: 高橋陽一郎(美学会・日本大学)
山本聡美(美術史学会・早稲田大学)
佐藤節子(比較舞踊学会・宮城教育大学)
プログラム:
13:00~
 13:10
開会の言葉 藤田治彦(藝術学関連学会連合会長)
第1部 思想
13:10~
 13:15
趣旨説明|美学会|高橋陽一郎
13:15~
 13:35
芸術・免疫・例外状態
岡田温司|美学会|京都精華大学
第2部 歴史
3:45~
 13:50
趣旨説明|美術史学会|山本聡美
13:50~
 14:10
スペイン・インフルエンザ/大戦/美術:〈忘れられた〉パンデミック再考
河本真理|美術史学会|日本女子大学
14:10~
 14:30
衛生学と電気照明と鉄筋技術が生み出した近代コンサート?
岡田暁生|日本音楽学会|京都大学
第3部 実践
14:40~
 14:45
趣旨説明|比較舞踊学会|佐藤節子
14:45~
 15:05
コンテンポラリーダンス公演における映像配信の果たす役割
石渕聡|舞踊学会|大東文化大学/コンドルズ
15:05~
 15:25
芸術実践とその享受における「場」の共有と身体性
馬場有里子|広島芸術学会|エリザベト音楽大学
パネルディスカッション
15:35~
 16:55
登壇者:石渕聡、岡田暁生、岡田温司、河本真理、馬場有里子(五十音順)
    ディスカッサント:桑原俊介 美学会 上智大学
16:55 閉会の言葉 貫成人| 藝術学関連学会連合副会長
17:00 終了
問い合わせ: 藝術学関連学会連合事務局
大阪大学大学院文学研究科美学研究室
横道仁志 esthe{at}let.osaka-u.ac.jp

◇ 藝術学関連学会連合 第15回 公開シンポジウム「芸術とスポーツ」Art and Sports

日時: 2021年6月12日(土) 13:00~17:00
会場: オンライン Zoom 開催
詳細及び申し込み方法: 藝関連トップ:こちら
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参加学会: 意匠学会、国際浮世絵学会、東北藝術文化学会、東洋音楽学会、日本映像学会、
日本演劇学会、日本音楽学会、日本デザイン学会、美学会、比較舞踊学会、
美術科教育学会、美術史学会、広島芸術学会、服飾美学会、舞踊学会
趣旨: 芸術とスポーツは、縁遠いようで、さまざまな親近性がある。
古来、「アスリート」「体育」「スポーツ」「体操」、もしくはそれに類するものは美的表象の対象や主題だった。《円盤投げ像》など古代ギリシアの彫像、浮世絵における「力士絵」、マイブリッジによる馬の連続写真、テニスをテーマにしたニジンスキー《遊技》、また《インビクタス》などスポーツを主題とした映画や写真などがあげられる。スポーツはまたデザインやファッションとも親近性を持つ。「ポロシャツ」「ラガーシャツ」、あるいは「スタジアムジャンパー」などは、その名のついたスポーツなどから発想を得ている。2021年東京大会が開かれるオリンピック・パラリンピックも、「スポーツの祭典」とされながら、近代におけるその創設当時から文化・芸術と密接な関係を持っていた。

1912年ストックホルム大会から1948ロンドン大会までは、絵画、彫刻、音楽、建築、文学という五「種目」に関してメダルが競われ、その廃止後も「文化プログラム」として芸術展示を行うことが「オリンピック憲章」に定められている。 2012年ロンドン大会では、文化プログラムとして、ドイツの振付家ピナ・バウシュが招聘されて10作品を上演した。2021年大会も多くの「文化プログラム」が予定されている。

一方、こうした、芸術のためのプログラムとは別に、「本体」であるスポーツ、あるいはオリンピック・パラリンピックそのものの運営にも芸術は様々な形で関わっている。ベルリン大会におけるマリー・ヴィグマンやルドルフ・ラバン、アルヴェールヴィル大会におけるフィリップ・ドゥクフレ、北京大会におけるチャン・イーモウなど、開会式や閉会式には、開催国を代表する芸術家が監督として関わる。大会ロゴ、ポスター、選手ユニフォームデザインなどは、東京大会での田中一光など、その国の代表的デザイナーが手がけた。東京大会ではまた、現在、全世界で広く用いられるピクトグラムが考案される。ベルリン大会におけるレニ・リーフェンシュタール『オリンピア』、市川崑監督『東京オリンピック』など、映像との関係も見落とすことはできない。

さらに、スポーツそれ自体にも美は内在している。フィギュア・スケートやアーティスティック・スウィミング、新体操などにおける「芸術的要素」、あるいは、体操日本選手が口々に語る「美しい体操」という言い方、さらに、そもそもスポーツ選手の身体一般についてなされる「美しい」という言い方がそれである。

一方、オリンピックはまた、同時に、世界規模での「身体政治」や「政治の美的顕揚」の装置でもある。それ以前に、19世紀における「体育」「体操」、ならびに、20世紀における「スポーツ」の誕生と、19世紀における「芸術」の制度化との間には、ひとしく近代化の過程として平行関係があったはずだ。それとコインの裏表の関係にあるものとして、同時に発生した、スポーツにおけるアマチュアと、絵画や音楽、ダンスなど芸術のアマチュアの役割に注目することも出来るだろう。さらに、同じ身体技能でもスポーツとダンスにどのような相違があるのかを問題にすることも出来るかもしれない。

2021年夏の開催を前に、オリンピック・パラリンピック、またスポーツのあり方を、芸術という切り口から、多角的に掘り下げる機会としたい。
オーガナイザー: 貫成人(舞踊学会・専修大学)
プログラム:
13:00~
開会の言葉 藤田治彦(藝術学関連学会連合会長)
全体の趣旨 貫成人(舞踊学会・専修大学)
第1部 芸術とスポーツの現場
13:30~
「スポーツの動作に潜む美の可能性」
  平山素子(舞踊学会推薦・筑波大学)
13:50~
「重度・重複障害児からアートとスポーツの根源を考えるー遊戯論を視座として)」
  池田吏志(美術科教育学会・広島大学)
14:10~
「スポーツ美学における芸術とスポーツ」
  樋口聡(広島芸術学会・広島大学)
第2部 過去と現在、未来
15:00~
「オリンピックと美術家ー1930年代を中心に」
  五十殿利治(美術史学会・筑波大学)
15:20~
「芸術、スポーツ、ゲーム─三項関係で考える」
  吉田寛(美学会・東京大学)
第3部 芸術とスポーツの可能性
16:00~
パネルディスカッション
池田吏志 五十殿利治 樋口聡 平山素子 吉田寛 (五十音順)
16:55~
閉会の言葉
  永田靖(日本演劇学会・大阪大学)
17:00 終了
問い合わせ: 藝術学関連学会連合事務局
大阪大学大学院文学研究科美学研究室
高安啓介 office{at}geiren.sakura.ne.jp

 
◇ 藝術学関連学会連合 第11回公開シンポジウム「ニュースを創り出すアートの力」

日時: 2016年6月11日(土) 13:30~18:00 (13:00開場)
会場: 早稲田大学 戸山キャンパス 382教室 (36号館3階)
アクセス:こちら
参加学会: 意匠学会、国際浮世絵学会、東北藝術文化学会、東洋音楽学会、日本映像学会、
日本演劇学会、日本音楽学会、日本デザイン学会、美学会、比較舞踊学会、
美術科教育学会、美術史学会、広島芸術学会、服飾美学会、舞踊学会
趣旨:  芸術的な表現がどのようになされ、受容されてきたのか、という問題については、これまでにも様々な場で解釈がなされてきた。作品表現の中には、作り手や表現者の意思、個性以外にも多くの要素が含まれ、背景にある社会通念や社会情勢、政治的なメッセージ、同時代の流行などを読み解くことは作品を理解するための重要な作業となる。情報を伝達する「ニュース性」を持った作品は、絵画、写真、映像、音楽、演劇などにも数多くみられるものであり、こうした作品が生み出された状況や文化的環境に与えた影響について、多角的に検討することには大きな意義があると思われる。
 「ニュース性」をキーワードにすえると、様々な問題が浮かび上がってくるだろう。その作品が果たしたメディアとしての役割を明らかにすることも重要であり、その過 程で加わり得る人為的な操作を検証する必要も生じる。また時には、ニュース性を帯びるが故に、独特な表現が生まれる場合もある。例えば、幕府の出版統制を受け、浮世絵版画では規制の対象となり得る内容を描く場合に、別のものに置き換える作業を経てカモフラージュし、重層的にニュースを伝える。あるいは、報道写真についても、被写体や構図や撮影する瞬間の選択から、時に加えられる演出やキャプションの言葉に至るまで、伝えることと創ることにまつわる幾多の要因が介在する。
 客観的な事実の報道にとどまらず、一つの「作品」としてニュースが創出され、そこから新たな流行や世界観が生み出されることがある。こうした大きな流れを生み出すアートの力について、政治的な観点、あるいは戦争や災害等に特化するのではなく、ファッションや最新文化などの情報伝達にも積極的に目を向け、各方面から検討したい。
オーガナイザー: 藤澤茜(国際浮世絵学会・学習院大学)、武田潔(日本映像学会・早稲田大学)
プログラム:
13:30
 ~13:45
開会の辞
挨拶:礒山雅(藝術学関連学会連合会長)
趣旨説明:藤澤茜(国際浮世絵学会・学習院大学)
司会:武田潔(日本映像学会・早稲田大学)
13:45~
 16:15
報告
「ニュースになった江戸文化 ―浮世絵が創る「時代の顔」―」
 藤澤紫(国際浮世絵学会・國學院大學)
「語りの変遷 ―作られる白虎隊イメージ―」
 川延安直(東北芸術文化学会・福島県立博物館)
「藤田嗣治《アッツ島玉砕》(1943)と「玉砕」の誕生」
 長田謙一(美術科教育学会・名古屋芸術大学)
「見えるものは真か偽か」
 小松弘(日本映像学会・早稲田大学)
「政吉ヴァイオリンがニュースになるとき」
 井上さつき(日本音楽学会・愛知県立芸術大学)
    「音による出来事の表現の展開 ―録音コンテストの記録から―」
 金子智太郎(美学会・東京工芸大学)
    「萌芽的文化とアート概念の拡張 ―神戸ビエンナーレ、10年の試み―」
 大森正夫(意匠学会・京都嵯峨芸術大学)
16:30~
 17:50
討論
17:50~
 18:00
閉会の辞
挨拶:山﨑稔惠(藝術学関連学会連合副会長)
詳細: こちら
問い合わせ: 〒236-8503 神奈川県横浜市金沢区六浦東1-50-1
関東学院大学 人間環境学部 人間環境デザイン学科 山﨑研究室内
藝術学関連学会連合 事務局
Fax: 045-786-7883
備考: 入場無料/申し込み不要

 
◇ 公開シンポジウム「人文・社会科学と大学のゆくえ」

日時: 2015年07月31日(金) 14:00~17:00
会場: 日本学術会議 講堂
主催: 日本学術会議 第一部
参加料: 無料
趣旨:  文部科学大臣は去る6月8日、各国立大学法人に対して、「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」の通知を行ないました。そこでは、国立大学法人の組織の見直しにさいして「特に教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする」とされています。このことがわが国における人文・社会科学のゆくえ、さらには国公私立を問わず大学のあり方全般にどのような影響を及ぼすか、また今後、人文・社会科学はいかにあるべきか、どのような役割をはたすべきかについて、緊急に討論を行ないます。
 日本学術会議の会員・連携会員、大学関係者のみならず、この問題に関心をお持ちのメディアや市民の皆さまのご参加をお待ちしています。
プログラム:
14:00 趣旨説明
小森田秋夫(日本学術会議第一部会員・第一部長、神奈川大学法学部教授)
14:10
酒井啓子(日本学術会議連携会員、千葉大学法政経学部教授、地域研究)酒井啓子(日本学術会議連携会員、千葉大学法政経学部教授、地域研究)
久保亨(日本学術会議第一部会員、信州大学人文学部教授、史学)
三成美保(日本学術会議第一部会員、奈良女子大学研究院生活環境科学系教授、法学)
本田由紀(日本学術会議第一部会員、東京大学大学院教育学研究科教授、社会学)
須藤靖(日本学術会議第三部会員、東京大学大学院理学系研究科教授、物理学)
15:00 全体討論
司会:杉田敦(日本学術会議第一部会員・第一部副部長、法政大学法学部教授)
16:50 全体討論のまとめ
井野瀬久美恵(日本学術会議第一部会員・副会長、甲南大学文学部教授)
17:00 閉会
詳細: こちら
問い合わせ: 日本学術会議事務局 審議第一担当 金西、石部
E-mail:scj251@cao.go.jp
備考: 事前申込不要、入場自由
(2015年7月16日 掲載)

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